サトミン

天国の門のサトミンのレビュー・感想・評価

天国の門(1980年製作の映画)
3.8
卒業式の演説
その後の社交ダンスの円。
木を中心にまた円。
その中で、大人と学生が入り乱れる。
これらが、最後の砂埃の戦争シーンと対比される。
短縮バージョンは、この卒業シーンがカットされたとか。
だとすれば、作品の良さの全てを削り取ったようなもので愚行。
映画全体的に、言葉や説明が少なくて、自分で状況を考えるしかない作品。
220分バージョンを続けざまに観ると、この映画の良さが2倍にも3倍にもなる。440分観て、評価を下すべきだろう。
冒頭の卒業式で学長が、卒業生に対し、国の見本となる人材だと話した。
しかし、20年が過ぎ、卒業生代表でスピーチした学生は、大きな力に抗えず、酒を溺れ、傍観者で死んでいった。
全員ではないにしろ、エリートが、いかに非人道的で、空しいものかも、監督は表現したかったのかもしれません。
他にもたくさん書きたいことがあるけど、ここまでにします。
皆さんのレビューを読んでから、2回見ようと思った。
そして、当時ニュースとなった、配給会社倒産や駄作との情報は、作品と1対1で向き合う自分にとって、全く必要のないことであった。
サトミン

サトミン