サトミン

ミナリのサトミンのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
3.5
舞台は1980年代、アメリカ南部アーカンソー州の田舎町。
心臓病を患う男の子デビッドに主演男優賞を上げたい。
ハルモニー、ハルモニーの呼び方、早歩きがかわいい。
おばあちゃんも楽しい。子供に対して上から目線ではないスタンスが良い。
孫は、将来アメリカ人になる。でも人間として大切な部分は残るだろうなあ。
題名のセリは、2度目の旬がもっとも美味しいらしい。
子供の幸せのために親世代が懸命に生きるという意味が込められている。
なるほど、この意味を知ってから観賞すると、またこの映画がより深くなる。
そして「キリスト教」と「移民」
どちらも我が人生において経験もないし知識としてゼロレベル。
なんとキリスト教にも、正統や異端があるようです。
今回出てくるキリスト教は、アウトサイダーの方らしい。ますますややこしい。
この作品を理解するには、大変なことだと思った。
やっぱり、外国の映画は、歴史や文化などの前知識が必要だなと思う。
そうではないと、製作者や監督に失礼なような気がする。
流浪の民となったイスラエルがやがてカナンの地に入り、そして国家を築き、イエス・キリストの到来を迎えた。
同じ状況が本作の韓国系移民たちには感じられるだろう。
父親世代の労苦によって、次世代以降の韓国系アメリカ人がその恩恵にあずかり、その歴史をさらに次世代に語り継いでいくことができたのだから。
サトミン

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