クライヴ・バーカーの血の本シリーズの一冊「マドンナ」に収められた短編「禁じられた場所」の映画化。
血の本シリーズ大好きなので、高校生の頃にVHSで観たなぁ。
原作では鏡の前でキャンディマンと5回唱えるなんて設定はありません。
人の噂話の中に生きる化け物的な話。
原作では分かりづらい部分を映画として分かりやすく都市伝説化したのは上手い。
更には人種差別的な要素を取り入れ、キャンディマン役にトニー・トッドを起用したキャスティングの妙。
得体の知れない不気味さでいえば原作の方が上だけど、主人公の旦那のクズっぷりや末路も含めて良いアレンジ。
赤ちゃんや犬、蜂の群れなど原作にもある要素を改変しつつも上手く取り入れている。
ラストは何とも言えない不条理感だけど、その先にある旦那の末路は映画オリジナル。
そこは良かったんだけど、あの女も同罪だよね?!
主人公役のヴァージニア・マドセンが美人!
あんな美人の奥さんいるのに!😠
旦那のトレヴァー役はザンダー・バークレー。出演作多数の名脇役。
以下、原作との違い(ネタバレあり)
・映画では最初ラブラブな夫婦だけど、原作では旦那のトレヴァーは最初から嫌なやつ。
不倫はしてないけど。
・団地で出会うアン・マリーは黒人とも白人とも書かれてない。
そして原作では赤ちゃんはキャンディマンによって殺される。
・原作では団地の人々がキャンディマンの存在を知っており、噂話をすることでキャンディマンを生かしている。
・原作のキャンディマンはカラフルかつ体の中に蜜蜂がたかってる描写あり。
あの口が入り口になってる壁の落書きはある。
・原作のラストでも主人公は焼け死ぬけど、悲壮感よりも、どこか達観した感じ。
主人公を探しに来たトレヴァーをシニカルな目で眺めてジ・エンド。