ナガノヤスユ記

浮き雲のナガノヤスユ記のレビュー・感想・評価

浮き雲(1996年製作の映画)
4.5
カウリスマキが人間に向ける眼ざしは、理屈っぽくなく、全然こじらせてないところがいい。たび重なる不運にすんでのところで屈しないキャラクターたちの感傷が、建物や家具、飼い犬、映りこむ事物の数々に対して、僅かにだって優先されることはない。圧倒的に清々しい。