きんぽうげ

ショコラのきんぽうげのネタバレレビュー・内容・結末

ショコラ(2000年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

映画はもう好みの監督でしか、観る手段はなくなってきている。あらゆるものを観ようという行動は限定されている。
この監督もまた、その一人であり、外したことのない過去からの洗いだしである。フランスの丘の上にある宗教に染まった村の物語で、断食の季節にやって来たチョコレート専門の店を出そうとする親子連れが主人公である。
興味のひとつとしては、ジュリエット-ビノッシュが、田舎くさい女優であるかの確認であり、それは、果たされたと言って良い。やはり、その雰囲気はある。行動力のある強い女の役には、ぴったりである。国は違っていても、キャサリン-ヘップバーンの魅力を持つ人であると思う。何故、チョコレートを作るようになったかの母親の話はおとぎ話的であって良いし、村の閉鎖性を取り除いたハッピーエンドも微笑ましく思えた。アルストムは「マイライフアズアドッグ」から一貫して同一のテーマに挑んでいる。
どの国であっても、ありがちな慣習に縛られた社会を変えるのには、どういうものが必要かということ。日本の今住んでいる地域にだって、至る所にそういった閉鎖性は、人がいる限り 、蔓延っていく。掟や決まりのある法の元ノの秩序というのは、聞こえは良いが、人を束縛する事である事実は隠されてしまっている。自分の周りを見回してもても、同様な事はたくさん存在している。
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