Baad

喜劇 女は度胸のBaadのレビュー・感想・評価

喜劇 女は度胸(1969年製作の映画)
3.6
タイトルに女は度胸とある割には清川虹子さん演じる母親以外は度胸があるというよりは単に出たとこ勝負だけの様な・・・あ、出たとこ勝負でくよくよ考えすぎないというところが「女は度胸」なのか。

という具合で、「女は度胸」の部分にはさほど感銘を受けなかったのですが、清川さんの重大な告白の後も仲良く喧嘩していた男の親子三人のさりげなく思いやりのある関係にはちょっとほろりと来ました。「女は度胸」というよりは「男は愛嬌」映画だったなあ。

森崎監督の初めての映画という事で結構期待をしてみたのですが、時代描写と大掛かりなけんかのシーンの祝祭的楽しさとコメディー部分の描写には感心しましたが、すれ違いのシーンの手際は今一つで若い女性の描写が他の人物と較べても今の映画と較べてもと今一つ現実感がないなという感じがしましたが、時代を考えると仕方がないのかも。

ラストのそれぞれの登場人物の身の振り方は日本映画にしてはさっぱりしていていさぎがよくとても気持ちがよかった。

見る方向によって様々に変わる賠償美津子さんの表情と渥美清さんのキレの良い演技、いかにも実在しそうな河原崎さんの演じる生真面目な弟、どの駅を撮っても大差なさそうな金太郎あめみたいな京浜急行線沿線の駅周辺の風景などが印象的でした。(BSP録画)

(善くも悪くも時代を感じる 2013/4/26記)
Baad

Baad