Baad

嵐の中でのBaadのレビュー・感想・評価

嵐の中で(2018年製作の映画)
3.5
鬼才アヌラーグ・カシヤプ監督によるインド映画"Dobaaraa"のネタ元と知り、急遽みました。
あちらは英語字幕だったので、その理解のためにも役に立ったかな?
”Dobaaraa”は作品ページがないので、そちらの感想も続けて書きます。

簡単にいうと、大嵐の中で人生が変わるという広い意味での成長ものでそれに時間旅行(時を超えての交信)が絡むという話。

なんか似た映画見たなあ、と思ったらティモシー・シャラメ主演のB級感漂う青春映画『ホット・サマー・ナイツ』とにた雰囲気で、公開年度も一緒。(ただし、シャラメの方はちょっと悪い若者の話なので良い子は鑑賞注意です。)

2017年あたりに世界的なニュースになるような嵐による大災害とかあったのかしらん?

先にかなり忠実なリメイク(しかも一流監督による)を見ていたので、この映画の説明過剰ぶりがちょっと気になりましたが、ベルリンの壁が崩壊したことを背景に使っていて、過去の時代の再現は結構気合が入っていて楽しめます。あと、人物の心理もわかりやすくはなっていますが、そこまで丁寧に説明しなくてもわかるよ、とは思いました。

映画の作りとしては過去の再現以外のサスペンスの部分はインドのリメイクの方が断然よくできているので、どちらもNetflix配信なので日本語字幕是非つけてほしいところ。
主人公の職業の変化についてはこちらの方がわかりやすいけれど、説明しすぎという気も・・・

スコアはこの映画についてのものです。一旦投稿しておきます。

::::

中断入って、本命Dobaaraaの方です。こちらはスコア3.8くらいかな。

カシヤプ監督としては並の出来の小品と言った感じですが、主演のタプシーのキャラが立っているのでそれだけでなかなかひっぱります。

あと、軸になっているのが割と単純な殺人事件なので、事件の経緯を細々と描写した元作より、ホラー的な音で驚かす演出を上手に使ったインド版の方が細部は曖昧ながら没入感はあっていいです。ちょっと劇場鑑賞したかった。元々劇場公開作なので、映画祭とかで持ってきてくれないかしら。
登場人物の心の動きもこっちの方が自然。

ただ、タプシーの演技にあまり母性を感じないので、別に娘取り戻さなくてもそのまんまでいいじゃん、パートナーと仕事は最高だし、と私は思ってしまって、それがちょっと欠点といえば欠点。

あと、プネーの高級住宅街が舞台になっているのですが、プネーではあんまりメイドさんとか使わないのが流儀なのかな?
同じプネーが舞台の『マダム・イン・ニューヨーク』もそこそこお金持ちそうな家庭だったのにメイドさんとかいなかったので、その土地の流儀なのかな?と少し思ったりもしました。ご存じの方ぜひご教示を。
Baad

Baad