ジニョク

クィーン・ケリーのジニョクのレビュー・感想・評価

クィーン・ケリー(1929年製作の映画)
5.0
皆さんが続々と劇場で新作をご覧になっているとゆうのに、私は時代をどんどんさかのぼってサイレント映画に到着です★

本作は字幕と伴奏付きのサイレント映画♬*.:*

ビリー・ワイルダーの『サンセット大通り』でその存在を知り、『大いなる幻影』で大好きになってしまったエリッヒ・フォン・シュトロハイム様♡︎

この『クイーン・ケリー』は俳優でもあり監督でもあったシュトロハイム様の、監督業最後の作品です。

『クイーン・ケリー』は”映画の先生”フォロワーさんに教えて頂きました。
それから猛烈に観たくてたまんなくて、でもレンタルなくって、またもや購入です💦

えっと、お断りしておきます🙇‍♀️
好き過ぎてとっても長いレビューになりそう💦
ご興味ない方はこの辺でおやめになって下さいませ💦


プロデューサー兼主演女優のグロリア・スワンソン。
それからジョゼフ・P・ケネディ(ケネディ大統領のお父さん!)
この二人がグロリア・プロダクションズとゆう会社を立ち上げ、シュトロハイム様を監督に招き創りあげた作品なの。

当時からシュトロハイム様はトラブルメーカーとして有名。
完璧主義者!
スケジュールは守らない!
予算も型破り!
細部にこだわるあまり、膨大な長さのフィルムを使う!
宝石はもちろん本物、食べ物も本物、サイレントでも台詞は完璧に言わせるetc.…

当時アメリカには映画の厳しい検閲があって、まずは脚本が通らないと制作に入れない。
もちろん通ったワ。
でもシュトロハイムさんてば脚本通りにやらなかったそうよ。笑

出資者であるグロリア・スワンソン、なるべく口出ししないようにしていたんだけど、ある事がきっかけでシュトロハイムさんを撮影途中で首にしてしまったの!

だから今作は未完の作品なのです。

しかもこれ、完成していたら5時間くらいのものだったらしいの。
悲しい事に101分にまとめられちゃった!😭

ちょこっとあらすじ…|ω・)チラ

舞台はヨーロッパのどこかの国。
わがままで横柄な女王の婚約者プリンス。
彼は女王を愛しておらず、ある日偶然見かけた修道院の少女ケリーに一目惚れしてしまうの。
ある夜プリンスは修道院に忍び込みケリーを誘拐。
だけどそれを女王に知られちゃって…

この清楚で可憐な修道女ケリーをグロリア・スワンソンが演じる。
白が全く似合わない💦
お化粧濃すぎ💦
すっごく場違いで異様な感じ。
でも完璧シュトロハイム様の意向なのよね、きっと。

宮殿の豪華絢爛な様子、女王のきらびやかな衣装、モノクロであっても目を奪われちゃう!✨✨✨

あちこちにシュトロハイム様のこだわりが見える気がして、食い入るようにして観てしまいました。

んで、これ、一部と二部に分かれてるんです。
二部の撮影を少し終えたところで、シュトロハイム様、解雇💦

どうやら二部に登場する超キモキモじじぃがスワンソン女史の手にヨダレを垂らしてしまうとゆうシーン。
これが原因だったそう!

でもね、これ一応ちゃんと完結はしているの。
ずいぶん未来になってからアメリカの配給業者が、シュトロハイム様がどんなものを作りたがっていたかを考え、完結版を制作したそうよ。

ちなみに、スワンソン女史が勝手に付け加えて作った「スワンソン版」もあって、これは特典にラスト部分だけ収録されてました。

特典、豪華でした!
「スワンソン自ら当時を語る」映像、それから「スワンソン版ラスト」「未公開映像」、あとは35ページにもわたる解説冊子付き!

でね!スワンソン女史とシュトロハイム様の曰く付き『クイーン・ケリー』のずっとあとに、二人は俳優として共演するの!
それがビリー・ワイルダーの『サンセット大通り』。
しかも!シュトロハイム様はスワンソン女史の忠実なる召使!てことだから笑っちゃう!
ビリー・ワイルダー恐るべし!

んで、その『サンセット大通り』に今作がちろっと流れるのです。
皮肉〜‼️

当然ながら『サンセット大通り』を再見したくなりました!

本当に長くなってしまいました!
読んで下さった方、ありがとございます!!!
ジニョク

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