ガブXスカイウォーカー

トレマーズのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

トレマーズ(1990年製作の映画)
4.3
何度目の鑑賞だろ? TV放映される度に必ず観てしまうほど、本作は面白い!
舞台はネバダ州の田舎町、登場人物はたった17人(大半はすぐに死ぬ)。みんな、田舎町に住むような変わり者たちだから個性的。とくに主人公のバル(ケヴィン・ベーコン)とアール(フレッド・ウォード)はノリが良くてとにかく笑える。ヒロイン、ロンダ(フィン・カーター)も怪獣グラボイズにズボンを奪われてパンツ丸見えで奮闘してくれる。
対する怪獣グラボイズは地中を掘り進み、目が見えないので地上の音を聞きつけて襲ってくる設定がわかりやすい、そして怖い。しかも頭が良くて、人間たちがあらゆる手段で攻撃してきても、すぐに対抗策を学んでしまう。この人間対グラボイズの攻防戦をサスペンスとギャグで全く退屈させることなく描く。
ちょっと注目したいのはやはりバート(マイケル・グロス)とヘザー(リーバ・マッキンタイア)のガンマー夫婦だろう。偏執的なプレッパーでガンマニア。要塞化された自宅の壁には大量の銃器が並んでいる。二人が手慣れた手つきでグラボイズをバンバン撃ちまくるシーンは愉快痛快。バートは後のトレマーズシリーズ全作品に出演するほどの人気キャラクターとなるのも納得だ。
『トレマーズ』は低予算でもアイディア、脚本、演出、役者陣次第ですごいモンスタームービーの撮れることを証明してくれた傑作である。だが早30年、今作に匹敵するモンスタームービーがなかなか生まれないのもまた事実。いかにこのジャンルが難しいかもうかがえる。