八咫

バットマン ビギンズの八咫のレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
3.8
正直もうアメコミが映画の全ジャンルの中で一番苦手といっても過言ではない。が、ノーラン監督の手腕でノーラン作品として観ることができたし、一つの作品としてとてもまとまっていたと感じる。
最後にヒロインとちゅーするのはお約束すぎてうへえってなったけど。
記号としての“バッドマン”がなんたるかすら知らず、名前の感じから悪者なのかなと思っていたけどダークヒーローの位置付けなのね。
次に続く評価の高いバッドマン作品のために観たけど、アイコンとして名高いバッドマンがいかにしてバッドマンになったのかの動機づけがとても丁寧だなと感じるし、映像が楽しくて飽きることがない。

渡辺謙がここにも出てきたのには驚いた。ノーランの『インセプション』にも出てきたよね。それでいえば執事役のマイケル・ケインも、悪役のキリアン・マーフィーも出てたね。この二人は顔が本当に好き。

アメコミの王道さは残しつつも、エンタメ一辺倒な作品でもなく大人も楽しめる。

行政が汚職まみれになったがゆえに市民は貧困に喘ぎ犯罪が充満するわけだけど、皮肉にもアナーキスト然とした候補者がアルゼンチン大統領になった日でもあり、彼は省庁や病院などを廃止すると言っていて、リアル・ゴッサムシティになるのではなんて思ってしまう。日本がそれと無縁なわけではなく、私は束の間の安息を享受しているのかな。Xばかり見てると日本がリアル酷い国に突き進んでる感じがして、ネット断ちの必要性も感じた。行政は絶対に腐敗するな!



真の恐怖は君の中にある
己の持つ力への恐怖 怒りへの恐怖
善や悪を成し遂げる強い意志への恐怖
自分の恐怖と向き合え
恐怖を吸い込め
対峙しろ

人の本性は行動で決まるの



脚本 3.5
美術 4
演技 3.8
演出 4
チープ感のなさ 4
満足度 3.5
その他(音楽、カメラワーク)
八咫

八咫