らんらん

月は上りぬのらんらんのレビュー・感想・評価

月は上りぬ(1955年製作の映画)
3.5
奈良に疎開後居着いた浅井家は父(笠智衆)、未亡人の長女千鶴(山根寿子)、未婚の次女綾子(杉葉子)、三女節子(北原三枝)、女中2人(田中絹代ら)と犬が一匹の家族構成
さらに千鶴の亡き夫の弟昌二(安井昌二)が求職中で毎日ブラブラしながら転がり込んでいる

物語は昌二の友人雨宮が仕事の都合で奈良に立ち寄り、しばらく浅井家にお世話になるところから始まる
雨宮と綾子がなんとなく好き合ってると察した節子は昌二と協力してなんとか2人をくっつけようと画策する
なかなか上手くいかずもどかしい展開が続くが、その甲斐あって見事にくっつけることに成功

終盤では昌二が東京の仕事にありついたかと思ったらそれを友人に譲ってしまう、そのことで節子と昌二が喧嘩、気まずい関係が続く
そうしてるうちにまたも昌二に東京の仕事が決まる、昌二の事が好きで一緒について行きたい節子であるが素直になれない、、、

こんな感じのお話、脚本に小津安二郎の名前があって、お話自体もそんな感じかも
ラストで娘たちが家を出て行って寂しいんだけど嬉しくもある笠智衆の姿にどこかデジャブを感じる

あと、、、思ったのが家族構成の把握がしずらいと思う
昌二は普通に浅井家の一員だと思ってた!w義理の兄妹ですかー、なんかおかしいと思ってたんだよね、かなり終盤まで気づかなかった
そのせいで節子と昌二のやりとりとか違う見方しちゃった、そこには愛があったのですね
本当の兄妹だと思ってたから、安井昌二が節子をこれからは可愛がるとか言ってるのキモいとか思っちゃったじゃんww
ちなみに安井昌二のデビュー作でもあり、当時結構見られた役名をそのまま芸名にってやつです

最後にクレジットについて
トップは笠智衆、二番目に佐野周二、ってなってるんですが共に脇役です
物語のメインは北原三枝と安井昌二、出番の多さ的に主演は北原三枝だと思う
この北原三枝すごい良かったです!末っ子的で、現代娘で明るくて活動的で
この北原三枝のキャラがなかったら結構陰気でつらい映画だったかもしれない
あまり出演作見た事ないんですが今後ちょっとチェックしたいです
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