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ハリーとトントのpauhのネタバレレビュー・内容・結末

ハリーとトント(1974年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

良い意味でゆっくりと時間が流れて、激しい展開は無くとも不思議と夢中になれる魅力がありました。
序盤から普段話していた友人が亡くなってしまったり、家出少女と旅をしたり、かつての恋人が認知症になっていたりと退屈しない程の展開はあるものの、一つ一つが現実の時間の流れと近い感覚で観れて面白かったです。
250ドルで買った鮮やかなブルーの車や、上に帽子をかぶったような面白バス、刑務所での不思議な出会いも治療シーンなどシュールさがあり、特にジューサーを貰えてすごく嬉しそうにしていたのが微笑ましくて笑えました。
バスでのトイレ騒動やトントへの気のかけ方、話し方からハリーがどれだけ大切にしているかが伝わってきて癒されました。
悲しいラストは案外ハリーが平気そうに見えたのは精一杯大事にしてきたからこそ後悔がなかったからかなと思いつつも、似た姿を見つけて追いかけてしまうのを観てやっぱり寂しさはあるのかと気づき胸が苦しかったです。
ただそんな悲しいラストではあるものの、一緒に旅を楽しむトントの姿が可愛くて、特にダッシュボードで寛ぐ姿が可愛すぎて印象に残りました。
歳を重ねて観ればさらに魅力を感じられそうな、大人になってもう一度観たくなる素敵な作品でした!
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