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殺しの烙印のtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

殺しの烙印(1967年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

誰かが必ず誰かの殺し屋であり誰もが殺しのターゲットであり同時に殺しの依頼人である殺し屋だらけの殺し屋だけの架空の惑星。自分の最も愛する女を殺せと指令がくる残酷さ。他人が誰かに殺されてもなんともないけれど友が友を殺すのを。友が友に殺されるのを。何時も黙って見ていなくてはならない日常はつらい。密告不可。守秘義務。殺人だけが犯罪にならず他の殆どが犯罪となる世界。自分の最も信頼していた人が自分を誰かに殺すよう依頼していたことを知らずに誰かに殺されるのはまだ幸せなのかもしれない。依頼人の顔も殺し屋の顔も知っていながら黙々と日々を怯えて過ごす場合の絶望と恐怖。加害者も被害者も逃げ場のない広大な密室大世界。殺しの番号007をボンドが返納したくなるその気持ちが理解出来るようになるディストピアsf映画。
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