mh

ともしびのmhのレビュー・感想・評価

ともしび(1954年製作の映画)
-
「山びこ学校」に続く独立プロ×日教組ムービー第二弾。
ざっと「日教組に入ってないだめな先生たちVS日教組に入っている素晴らしい先生の指導を受けた子どもたち」という話。
銅像除幕式のくだりが本当に面白いので、コメディ多めかと思ったら次第に雲行きが怪しくなってくる。
生徒指導に熱心な先生が転勤させられたり、生徒たちに葦簀を編ませてその賃金で拡声器を買おうとしたり、平気で体罰を食らわせたり、当時の学校がなかなかのディストピアであることを描いている。
学級費を払えないとか、赤ん坊を連れてくるとか、農地解放(1946-1950年)後も絶望的な貧困状態にある農村と、そんな地域の学校にリアリティがあって良かった。
机に漫画が置いてある→気になって手にすると落ちてしまって、漫画に挟んであったお金がでてくる→拾ったところを見られて疑われるのは、いくらなんでも無理がある。
無理があるのは香川京子もそうで、これまでの間違ったやり方を快くおもっていないのと、日教組が関わる理想的な生徒指導に目を輝かせるだけで、実際にはほぼなにもしてなかった。どういうキャラよ。
2-Bだけの話だったのが、2-A の生徒も参加して、一年生も声を上げるという展開は素晴らしかった。
気弱だった教頭が、ついに声をあげるとこも。
芥川也寸志の映画音楽はいつ聞いても大げさなんだけど、これにかんしてはうまくハマっているように思えた。
「山びこ学校」だったら学校団体鑑賞にもってこいだけど、こっちはちょっと生徒たち見せても、先生たちに見せても難しそう。
つっても、かなり面白いんだけどね。
mh

mh