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エンゼル・ハートのTAのレビュー・感想・評価

エンゼル・ハート(1987年製作の映画)
3.6
錆び付いた換気扇の耳障りな音、繰り返されるエレベーターの昇降、妖しげなテナー・サックスの音色と、印象深い光と影。

徐々に浮き彫りとなっていく悪魔崇拝とその背後の存在、ジョニーの影、依頼者サイファーの正体と目的。

序盤こそミステリー、サスペンス色を纏って始まるものの、謎解きストーリーの狭間に解釈不能の不気味な映像と音楽を挟み込む事で、観客を不安と焦燥の中に置き去りにする。
物語が進むに連れてオカルトホラーの様相を呈する演出は、観る者を知らず知らずの内にハリーと共に禁断の真実へと招き入れ、我々は絶望を目の当たりにすることになるのだ。

若かりし頃のミッキー・ロークとロバート・デ・ニーロを楽しむ作品でもある✼
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