交通事故で一度は死んだキャンペーンガールのユウが蘇るファンタジー作品。はじめはポジティブに第2の人生を歩もうとするユウが、段々そう長くは現世にいられないと悟っていくのが切ない。
牧瀬里穂の芝居がめちゃ大げさに感じてしまったけど、同じ頃の大林宣彦作品といいこういうのが主流だったんだろうか…。
ユウをやたら舐めたり(手、口紅、髪)、終盤映る部屋の趣味がやばかったり、強烈なキャラの白雪とコミカルなコオロギの2役を演じてる鶴瓶が良かった。狂気じみたスケベ野郎にも、気のいいおじさんにも見える芝居。
コメディ色はそこまで強くなかったけど、牧瀬里穂の芝居の他にも、時代を感じるシーン(でかすぎる帽子とか…)、怖すぎる心霊写真、ユウが作る酷すぎるバーガーあたりで笑ってしまった。
ラスト、ユウが歌うシーンで後ろに絶対さまぁ~ず三村がいたのも笑った。
ユウがバイトに向かう途中の公園のシーンが印象に残ってて、ユウも世界も回るのは何だったんだろう。それまでポジティブだったユウが、そう長くは現世にいられないと悟るシーンだったのかな。
その後の雨宮の「どこでも連れてってやる」、ユウがバラを投げる屋形船のシーン、ユウが言った「自分に戻ったのは絶対正解だった」が切なくて良い。
ラストはファンタジーらしい余韻…なのかなと思った。