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離愁のhikumahikaのレビュー・感想・評価

離愁(1973年製作の映画)
3.0


【ジュリアン役のジャン=ルイ・トランティニャンのケビン・コスナーっぽさといったら】

ドイツ軍の侵攻から逃れるために身重の妻と娘とともに列車に乗り込んだジュリアンだが、自分は別の貨物車両に乗ることになる。
そこで乗り合わせたユダヤ人女性アンナと仲良くなり、愛が芽生え、そして結ばれる。
途中でジュリアンは妻子とはぐれてしまい、アンナと一緒に探し続けることになる。
乗っている者たちの当初からの緊張が徐々にほぐれ交流も芽生えてきたころ、ドイツの空襲により一気に悲惨な展開に移り変わっていく。

妻も愛しておりアンナも愛してしまったジュリアンの葛藤はいかに…と思いきや、普通に両方への愛情を口にし行動に出すジュリアンの胆力に驚く(そこかい)。

ラストシーンは「だめよ見ちゃ…そのまま行って…なぜ戻るの…顔にまで触れるなんて…ああもうダメ」。※立会人あり
捨てられない愛情は痛いほどわかったけどこのあとどうなる…の何とも言えない余韻を残して終わるさすがのフランス映画でした。
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