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柳生一族の陰謀の教授のレビュー・感想・評価

柳生一族の陰謀(1978年製作の映画)
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映画を観るときの野暮な意見である「どっちが悪者?」と思わず言いたくなる映画。
主人公の萬屋錦之介を筆頭に、松方弘樹、千葉真一、高橋悦史に中原早苗、主役陣の人相と、行いにまるで義も理もなく、割と清廉そうな西郷輝彦、山田五十鈴、芦田伸介、実直な三船敏郎なんかは何だか知らんが悪者方面の様子。そして夏八木勲は槍を振り回す。

そこに梅津栄や成田三樹夫なんかの公家の悪いやつ家光時代にもう、薩長たぶらかして王政復古だとかのたまう。

そこに丹波哲郎と、原田芳雄は相変わらずフラフラしてるし、真田広之は…。

とりあえず志穂美悦子はいつも可憐。

とにかく人相悪いし、素行が悪い。
結局は私利私欲、メンツのひしめく権力闘争でしかなく、ストーリーの骨格は実はスパイアクション的。

とてつもなくだだっ広く大味で、豪華キャストと狂気の大団円を迎える。
思いっきりバカなくせに最後は狂気まで振り切れるこの東映が誇る、最大の時代劇の一編。
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