先に見たキム・ギドク監督の「悪い男」は好みに合わなかったが、世界的に評価も高く韓国を代表する映画監督と言われている所以を知りたいと思い、少し遡って本作を見てみた。
結果、一見した時点ではやっぱりあまり好みに合わなかったというのが正直な感想。ただ途中で見るのをやめようとはならず、この得体の知れない女管理人が次は何をやらかすんだ、という怖いもの見たさというか、毒を食らわば皿までといった心境で結局最後まで見てしまった。
この世界観にハマれる人は高評価をつけるかもしれない。
ラストは突然の映像で終わり具体的な経緯も示されないので、見た人が自分で解釈してという事なのだろうが、異常な状況下では何が起こったのかを推察しても結局は正しい答えはなく、その人の感性に委ねられるのだろう。その点では自分の妄想でストーリーを繋ぎ合わせてクローズできるので、まだ「悪い男」ほどの理不尽さはなかったように思う。
キム・ギドクの世界観は好みではないのだが何だか気になってしまう。不思議な人だ。
なお、作品の評価には直接関係ないが、湖(大きな池?)でこんな浮き部屋(?)を使って商売することがあるのだと初めて知り、この設定に興味が湧いたというのも個人的にはポイントだった。日本にもこんなシステムがあるのだろうか?
