サンチャイルド

灼熱の魂のサンチャイルドのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
4.8
ストーリー、ラストシーンの凄みによって、キャラ・無慈悲すぎる射殺シーンを中心としたリアルな映像と世界観・あまつさえテーマをも喰ってしまいかねないほど驚愕、呆然とさせられ、細かい部分の感想が思いつかない。映画のとんでもない部分に触った感じすらする。

先日もこの映画の写し絵のように、中東では、子供の乗ったバスが空爆されている。
世界の残酷さ、一歩間違うとこうしたものに巻き込まれる悲劇に個人は為す術もない。その中で出来る事は、母のように赦ししか残されないのか?
そうなる前に大人は、何が出来る。大人の仕事である、子供達に希望を託すために何をしていく?無慈悲に子供を殺害できる依拠となる宗教など、誰が認められようか。

そういった怒りと嘆きの感情を喚起させる。こんな当たり前の声すら挙げにくいなかで、ヴィルヌーブ監督は命を賭して、これを創ったのだろう。