まほ

人生はビギナーズのまほのレビュー・感想・評価

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)
4.0
『20センチュリー・ウーマン』で
監督・脚本を努め、今作でも同役をこなす
マイクミルズ自身の経験を
基に出来上がった作品。

この監督の作品はどれも芸術的で
一つの美術なのではないかと思わされる。

劇中に出てくる絵や音楽、景色に台詞。
ゆったり流れる時間の中で
家族との大切さや愛について
そっと寄り添うように語ってくれる。

1900年から現代に至るまでに起きた
時代の出来事、ブームを挟むことによって
今の時代と過去の時代についての
違いや何が発展したのか、
そして何が衰退していったのか
心の底までじんわりと伝わる。

今作でアカデミー助演男優賞を受賞した
クリストファープラマーの演技は
本当に印象的で温かみを感じた。

ユアンマクレガーも恋に不器用な
アラフォーの独身男性役が
どの映画でもそうだけど
やはり今作でも適役だったし、
ここでフランス人女優使うの本当ズルい。
メラニーロランは私の中では
レアセドゥと並ぶほど
好きなフランス人女優なのですが
あまりにも今作に本当適役なんだよなあ。
少しだけだけど彼女のフランス語で
更にまたこの映画がオシャレに仕上がる。

そして、ジャックラッセルテリアの
アーサーの演技も必見。
ワンコなのにそこまで演技できるなんて。
きっと自然に出るワンコなりの
演技なんだろうけど
映画にとっても合ってた。

この映画が意味するのは
始まりが終わりでもあり、
終わりが始まりでもある、ということ。
まほ

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