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イリュージョニストのらのレビュー・感想・評価

イリュージョニスト(2010年製作の映画)
3.8
ジャック・タチが映像化を見送ったのも頷けるくらい哀愁が強い物語(他のジャック・タチ脚本、監督作品と比べて)。映像化するには、タチの等身大的な実感に近すぎたのかもしれない。タチシェフと共に時代遅れになっていく芸人たち(道化師や腹話術師)の哀愁も凄まじい…。

明らかに実写のジャック・タチ映画の再現を感じさせつつも、アニメーションにしかできない表現も絶妙な塩梅で取り込んでいる。そのバランス感覚が素晴らしい。絵がとにかく美しいので、容易に引き込まれた。
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