かわとも

ブロンテ姉妹のかわとものレビュー・感想・評価

ブロンテ姉妹(1979年製作の映画)
3.6
史実をもとに製作。
イギリスの物語をフランスで。
全編フランス語なのは違和感ありますが、そこはまあ良いです。

ブロンテ作品、嵐が丘を読んだ事があるでしょうか。

正にそこで育ったブロンテ姉妹なのだと納得。

あの環境と父親の知性が姉妹の文学的表現力を創り出したのでしょう。

そして、ジェーン・エアに登場する、劣悪な環境の寄宿舎。
それは三姉妹の亡くなった2人の姉が体験した事で、姉達は亡くなっているのだそうです。

ただ1人の息子、ブランウェルの少年ぽさ。
身を崩してしまう彼、キャスティングがどハマりです。
色白で薄い色の瞳。
どこか夢をみているような表情。
そして、繊細な感性。

三姉妹も同じように繊細に描かれています。

物語ラスト、オペラハウスの踊り場に掛かる絵画。ターナーの様な作品。朝焼けか、夕焼けかを描いている様です。それはまるで燃え尽きようとしている命の色に見えました。

6人の子供達は全て短命で、老いた父が1人遺されたといいます。
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