このレビューはネタバレを含みます
津山事件を映像化。
八つ墓村で横溝正史作品に目覚めてしまった者としては観ないわけにはいかない。
主演はかの切れた演技がとってもお上手な古尾谷氏。
ベースについては!他の方々が綴ってますので、割愛。
何かコミカルに感じるシーンがあったりして、作品をどこに持っていきたいのか少し混乱しました。
継男が鬼になるまでの出来事がサラッと描かれ過ぎではなかろうか。村八分とか、もっとあっであろうエピソードもサラッと短時間。
勉強ができるはずなのに上手く行かず教師になれない。兵役検査で落とされる。仕事があるわけでもなく。出来るのは村の人妻との関係。それすらも拒絶され。存在意義が足元から崩れ去る。そこで継男は鬼になる決心をしたのだと思うのですね。その道行がサラリサラリーマンと…。
時折、継男がメタ構造なセリフを吐くのも印象的。
実際は存在した姉が描かれない。姉が一番悲惨だったのではないでしょうか。
外にばかり承認欲求を求めすぎる果てに。