ダイヤモンドラインの一角和田浩二主演の第1作に相応しい西河克己監督の青春アクション映画の秀作。原爆孤児和田が、羽田空港でおもちゃの拳銃で早撃ちを披露となる出だしから痛快で、警察から開放されるが葉山良二が常に追跡の手を緩めない中、モデル清水まゆみの車に乗り舞台は横浜に移動しやくざの抗争に介入する。和田も清水も兄の行方が鍵のサスペンス要素が中心だが、守屋浩、白木マリのショー場面や岡田真澄、小沢昭一の怪しい登場等盛り沢山の西村演出は快調に推移し、ラストで和田が貨物車上での実兄の発見は実に感動的であと味爽やかな印象を残す好編となった。