Yukiko

最強のふたりのYukikoのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.0
2017年8月29日  NHKBS 2/6放送録画
『最強のふたり』 2011年 フランス制作
監督、エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ。

頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の
移民の若者との交流。実話。

パリに住む富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、
事故により頸髄損傷で全身麻痺となり、首から下の感覚が
無く、体を動かすこともできずに車いす生活だ。

住み込みの新しい介護人として、介護役に抜擢されたのは
スラム出身の黒人青年、ドリス(オマール・シー)。

気難しいところのあるフィリップと、介護の資格も経験も
ないドリス、共通点ゼロの真反対のふたりだったが、
フィリップは雇うことにする。
フィリップは、自分のことを病人としてではなく、一人の
人間として扱ってくれるドリスと次第に親しくなっていく。

オマール・シーさんが演じるドリス役を観ていると、まさか!
そんな事!!と信じられないような態度や言葉や行動が多い。
フィリップとの違いを明らかにする為に、少々オーバー気味
に描いているのかな、それとも社会性がない貧困層を強調
しているのかな?
それとも、ドリスの言うことは全てジョークなので
しょうか??
フィリップ役の方の知性ある言動や品のある態度がとても
好印象です。

この映画は、実在の人物とその介護人がモデルである。
フィリップは1951年生まれで、1993年に事故で頸髄損傷と
なり、2001年に自身のことや介護人アブデルとのことを
書いた本を出版。
2002年には、フィリップとアブデルはフランスのテレビ番組
で取り上げられた。
この番組の司会者ミレイユ・デュマは二人に興味を持ち、
2003年に二人を描いたドキュメンタリーを製作。
このドキュメンタリーを観たエリック・トレダノとオリヴィエ
・ナカシュが映画化を考え、フィリップに話を聞きに行き、
脚本を書き上げて、映画を監督した。
こうして出来上がったのが『最強のふたり』。

尚、当人達が出演するドキュメンタリー映画
『ドキュメンタリー 最強のふたり』2011年フランス制作
監督、マチュー・ヴァドピエ。
というのもある。
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