記憶に刻まれた映画・2
映画『ミツバチのささやき』(1973)
ビクトル・エリセ監督
ゆっくりと詩的な感性に満たされる映像と思いきや、スペイン内戦のメタファーが隠れている。その暗喩に満ちた豊かな詩的映像表現の奥深さってこの映画のことを言うのではないだろうか！
主演の少女アナ・トレントはこの映画の撮影時、映画を作り物として思ってなく、その演技を超えた無垢なリアリティの瞬間を刻んだ奇跡のフィルムとなっている。
スペイン公開は1973年で日本では1985年だった。今年2022年も東京国際映画祭の中で黒澤明が愛した映画として劇場で11/2(水)の1日のみ公開されたようだ。
日本公開当時に六本木のシネビヴァンという今はなき映画館で鑑賞したが(今は六本木ヒルズが建っている場所にあった)、時々繰り返し観たくなる映画🎞のひとつ。
同監督の『エルスール』『マルメロの陽光』も素晴らしい作品。
表現は全く違うが姉妹や精霊の設定とか『となりのトトロ』(1988)の元ネタとも言われている。
それと、最近観た映画でオマージュを捧げていると思われる映画としてセリーヌ・シアマ監督の新作『秘密の森の、その向こう』(2021)がある。
そして嬉しいことに2023年には30年ぶりに新作『瞳をとじて』が公開されるようだ！
公式ホームページ
https://gaga.ne.jp/close-your-eyes/
#ミツバチのささやき#TheSpiritOfTheBeehive
#VíctorErice
