エリオット

ラブゴーゴーのエリオットのレビュー・感想・評価

ラブゴーゴー(1997年製作の映画)
4.4
チェン・ユーシュン監督の「熱帯魚」に続く長編第2作

台北を舞台に不器用な男女の恋愛模様をポップに描いたラブコメディ、というか青春群像劇。

イケてないケーキ職人のアシェンは小学校の同級生だった初恋の女性と再会して恋愛心に火が付き、テレビののど自慢番組に出て歌で告白しようとする…。
アシェンのアパートに住んでいる食べすぎ体形のリリーは道で拾ったポケベルの持ち主の男性と電話で話すようになり実際に会う約束をするが…。
内気なセールスマンのアソンは偶然訪れた美容院でその経営者リーファに一目ぼれするが、そこにはリーファに恨みを持つ女がきていて…。
などといった、まあドタバタコメディなのだが、これがそれぞれ結構面白い。

そしてこれまた「熱帯魚」と一緒で、出てくる者皆グズグズな青少年たちばっかりなのだが、世のイケてないグズグズの人間たちに対する監督の視線が非常に温かく愛おしいので、見ているこちらがほっこりせずにおれない。
よくこれだけイケてないのに愛おしい顔を集めてくるものだと思う。

こんな鬱々とした日々には実際にLOVE GOGOできる人もできない人もこれを見て笑って泣けばすっきりする?
エリオット

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