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完全なる報復のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

完全なる報復(2009年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

妻子を殺された男の復讐譚。

ジャンル的には所謂、復讐モノなのだけど、本作が面白いのは復讐の対象が犯人だけでなく、検事や裁判の関係者もターゲットにされる事。

司法そのものに喧嘩を売るジェラバトは痛快だったし、刑務所の中から人を殺すのも面白くて、「次はどんな殺し方をするのだろう?」という興味を引かれましたね。
また、相手となるジェイミー・フォックスも自分の非を認めない嫌な男で、見ている最中は良い意味でイライラさせられましたよ。

そんな感じで途中までは面白かったのですが、ジェラバトの秘密が明らかになってくると、段々雲行きが怪しくなってくる事に…。
殺し屋だったという設定はまだしも、流石に刑務所まで穴を掘ってた…という設定にはガックリしちゃったかな~。

個人的に一番残念だったのは、ジェイミー・フォックスの成長がほとんど描かれなかった事。
結局、彼が勝率至上主義で被害者の心に寄り添えなかった事が、この事件の核心じゃないですか。
それなのに、彼の改心が描かれないままに終わってしまったのは大きな不満点。
ジェラバト側のトリックやサスペンスなんて事よりも、ジェイミー・フォックス側の内面や葛藤にスポットを当てて欲しかったですね。
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