"生ける伝説"ボブ・ディランの音楽と人生をテーマに詩人・無法者・映画スター・革命家・放浪者・ロックスターを6人のキャストが演じるミュージカルドラマ。
ある程度はディランの曲、アメリカの歴史や社会を知らないと退屈な136分になってしまうだろう。
ディランという人物像を色々な角度からスポットライトを浴びせているが、136分では物足りなさも感じた。それだけ長いキャリアで今も活動していることがわかる。
マーカス・カール・フランクリンは少年から見た大人の世界を描く斬新な演出。サウスポーのギター弾きが目を引く。
リチャード・ギアはアメリカ開拓時代の無法地帯で生きる男の姿を好演。映画「ビリー・ザ・キッド」ではディランが出演している。
シャルロット・ゲンズブールは夫とのすれ違いの生活に苦しみながらも強かに生きていく妻を演じた。1963年のアルバム「The Freewheelin'」のジャケットにはディランと恋人スーズ・ロトロ が写っている。
そして、なんといっても女優であるケイト・ブランシェットがディランを演ずることの驚き。実際にピアノを弾いたり歌うことはないが、知的でユーモアのセンスを活かした台詞回しが素晴らしい。タバコを吸う姿がクールでカッコ良かった。文句なしの最優秀女優賞だ。
I'm Not There（2007）- scene comparisons
https://youtu.be/e19rq3tsH4w
I'm Not There（2007）Trailer
https://youtu.be/MFUEofAr9GA
