brianさんの映画レビュー・感想・評価

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奇跡の人(1962年製作の映画)

5.0

少女ヘレン・ケラーの家庭教師になったサリヴァン先生の壮絶な日々を描いた人間ドラマ。

数年前、午前十時の映画祭で鑑賞して以来になる。

二人が過ごす大切な時間には教育、格闘、苦悩、努力、喜びが表現され
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.0

殉職した警官の遺体を利用したサイボーグ警官「ロボコップ」が活躍するバイオレンスSFアクション映画。

テレビの地上波で何度も観たことのある作品。久しぶりだったけれど、改めて激しい暴力描写の連続に圧倒さ
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小さな兵隊(1960年製作の映画)

3.7

反テロ組織に属するカメラマンとその恋人を中心に描かれたアルジェリア戦争真只中のサスペンス映画。

思想の違いや権力に頼る紛争は昔も今も変わらない。犠牲になるのはいつも国民である。争いによる悲劇を繰り返
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.3

うーむ、これも身につまされる作品だ。

不況が原因で職を失ってしまう中年夫婦のどん底から這い上がっていく物語。

数年前、僕が勤めていた会社が突然に倒産してしまったのだ。定年まで働けると思っていたから
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愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

4.1

四人の男女が織りなす不思議な人間模様。

若くて美男美女でもないのに何ともいえない魅力を感じつつ心寄せながら鑑賞。
わたくし中年男性の立場としてはこの男たちの姿には真から笑えないんだよね。鏡に写る自分
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クロスロード・ギター・フェスティヴァル2019(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

薬物やアルコールの中毒患者を救済する施設「クロスロード・センター」はクラプトンが設立。彼自身も辛い時期があったから悩み苦しんでいる人たちに寄り添う気持ちがうれしい。
その施設のためのベネフィット・コン
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ドカベン(1977年製作の映画)

3.9

主人公ドカベンこと山田太郎が明訓高校野球部に入るまでを描いた痛快青春スポーツ映画。

若いころテレビで毎週欠かさず見ていた野球好きにとってはとても楽しいアニメである。
アニメを実写化した番組は「仮面の
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どん底(1936年製作の映画)

3.9

「どん底」から這い上がろうとする盗人と男爵の生きざまを描いた人間ドラマ。

ストーリーは二人の考え方が対極的なのでわかりやすい。現状から脱却していくのか、或いは現状に安住するのか。
人生の分かれ道で欲
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夢二(1991年製作の映画)

3.0

【主なキャスト】
* 竹久夢二:沢田研二
* 脇屋巴代:毬谷友子
* 彦乃:宮崎萬純
* お葉:広田玲央名
* 脇屋:原田芳雄
* 稲村御舟:五代目 坂東玉三郎
* 女将:大楠 道代


主役であるは
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アラベスク(1966年製作の映画)

4.0

国家的陰謀に巻き込まれた言語学者と謎の美女が絡んだサスペンスタッチのスパイアクション。

舞台は僕の好きな場所イギリス・ロンドン🇬🇧
赤い上着の近衛兵💂‍♀️赤い電話ボックス🟥赤いスポーツカー🏎️
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

4.0

映画館で鑑賞したことはあるけれど、途中トイレに行ってしまう苦い経験があり今回はフルで充分に楽しめた。
曲は全部知っているがいつまでも飽きることのない新鮮でパワーに溢れている。改めてビートルズの素晴らし
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ポルノ時代劇 忘八武士道(1973年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

表題にポルノが付くのでエロチシズム満載である。全編に渡って女性の全裸が映し出されている。その肉付き方は現代的で細身の女性が登場していなかった。石井監督のサービス精神が溢れていると言っておこう。
その代
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荒野のガンマン/致命的な仲間(1961年製作の映画)

3.8

南北戦争終結後、体と心に傷を負ったガンマンと幸福に恵まれない運命の未亡人が出会う異色の西部劇。

法も秩序も理性もないアメリカ社会の闇の部分を描いた作品と言えるだろう。照明の明るさを抑えた撮影で緊張感
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薔薇の葬列(1969年製作の映画)

5.0

久しぶりに映画館でじっくりと鑑賞。
主人公がゲイボーイの異質でアンダーグラウンドな作品である。
ゲイバーで繰り広げられる嫉妬からの権力争いや家族関係の崩壊の末の悲劇などを絡めながらオルガンの単調なリズ
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少年と犬(1975年製作の映画)

4.0

前半は岡本喜八「肉弾」を思わせる"ひとり反戦映画"。
後半はフェリーニや寺山修司などを思わせる白塗りの人々が登場してシュールかつデカダンス。
銃器で撃たれても倒れないゾンビはさしずめ「ナイト・オブ・ザ
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非行少女(1963年製作の映画)

4.5

鑑賞した後の余韻が残っている。
重くて色々と考えさせられる作品だった。
少女が非行に走っていった理由をはっきりと描いている。
甘い考えかもしれないけれど、少女には何の罪もない。誰の責任なのかは以前から
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

5.0

「てめえら人間じゃねえ〜や!たたっ斬ってやる!」(テレビ時代劇「破れ傘刀舟悪人狩り」)

冒頭からいきなりクライマックスかと思わせるようなド迫力のカーチェイスで鑑賞する者を鷲づかみにされた。
このシー
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.0

8歳の男の子が友だちのノートを間違って持ち帰ってしまった。そこから始まる小さな冒険物語。

純粋で優しい子供と理不尽で身勝手な大人たちの構図がわかりやすい。なんとなく昔の日本を思わせるのは自分が歳をと
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三匹の侍(1964年製作の映画)

4.1

子供のころテレビ版で見たことがあるこの作品は家族と一緒に楽しむための時代劇だった。チャンネルを回せばどの局でも時代劇の番組が多かった。
今回はリアルティのある演出(過激な描写)が目立っており大人が鑑賞
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丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる(1989年製作の映画)

3.0

昔、バラエティ番組に出演して霊界のことを理路整然と話しているのを思い出す。キイハンターやGメン75のボス役として存在感を放っていた頃の丹波哲郎が一番カッコよかった。それ以降はあまりの変わりように彼を避>>続きを読む

霧と影(1961年製作の映画)

3.5

新聞記者のコンビが教師の死の謎を紐解いていくサスペンスタッチの推理ドラマ。

舞台はとある北陸の田舎町。部落という言葉が出てきて閉鎖的な印象を残す。そこには言われなき差別や偏見が存在することを思い知ら
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白昼の無頼漢(1961年製作の映画)

4.0

現金護送車の襲撃で一攫千金を企てる人間たちの末路を描いたクライムアクション。

強奪グループのリーダー宮原(丹波哲郎)、アメリカ駐留軍基地の黒人兵、韓国人経営者、アメリカ人ブローカーとその妻、日本人の
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忌野清志郎 ナニワサリバンショー 〜感度サイコー!!!〜(2011年製作の映画)

4.0

大阪城ホールで行われたライヴを「ナニワ・サリバン・ショー」と題して架空のラジオで生中継しながら、ラジオのスタジオで清志郎と生前に親交のあったアーティストが心境を語ったり、大阪の名所や名店を映しながらミ>>続きを読む

殺人容疑者(1952年製作の映画)

3.7

前半は新宿で起きた殺人事件を捜査する警察の行動を克明に描いている。
現場周辺の物的証拠を探したり聞き込みによる確かな情報を得ながら犯人像を徐々に浮かび上がらせていく。
後半は警察が犯人を特定して探し出
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ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム(2004年製作の映画)

5.0

昼間は明菜ちゃんのライヴで楽しませてもらったから、夜はカップスで骨太のミュージックをじっくりと味わった。
映画はレコードのような形で構成されており、A面はカップス時代にまつわるこぼれ話やメンバーそれぞ
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中森明菜イースト・ライヴ インデックス 23 劇場用 4K デジタルリマスター版(2023年製作の映画)

5.0

デビュー曲「スローモーション」から23枚目の「LIAR」までのシングル全曲と「LIAR」カップリング曲「Blue on Pink」の全24曲で構成。思わず手拍子や拍手をしたくなるようなめちゃくちゃ楽し>>続きを読む

不死身の保安官(1959年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

【鴨がネギを背負って来る】

19世紀の中ごろ、イギリス生まれのティブス(ケネス・モア)は銃器販売の営業マン。アメリカ西部へ向かう途中、先住民族に襲われた時、酋長を説き伏せて偶然にも難を逃れる。目的地
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火事だよ!カワイ子ちゃん(1967年製作の映画)

4.1

会場には楽団による軽やかで賑やかな演奏が行われている。ビートルズ「From Me to You」が流れていた。前作では女の子がギターを弾きながら歌い「Oh yeah yeah yeah」のコーラスが入>>続きを読む

Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年製作の映画)

4.0

愛称は「教授」
インテリで堅物で近寄り難い存在なイメージからはほど遠い。好奇心旺盛で世界や日本の現状を真摯に向き合う姿勢。常に音を追い求めながら前へ進む。何かを発見すると子供のように喜ぶ表情が良い。天
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ブロンドの恋(1965年製作の映画)

3.9

ダンスパーティーの場面はドキュメンタリー風。冴えない中年兵士と若い女工の組み合わせ。オッサン目線で観たがどう考えても無理がある。何と指輪を外している者がいるじゃないか。"ハメを外す"と上手くはいかない>>続きを読む

地球の静止する日(1951年製作の映画)

3.9

古典的なSF映画ではあるが、宇宙人は人間に危害を加えることなく寧ろ友好的に接して、人間が進むべき道筋を教えてくれる。
人間の理性が失われることへの恐れを宇宙人は感じているのだった。
核兵器の開発による
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恋をしましょう(1960年製作の映画)

4.0

お金持ちで色男と舞台女優の恋を描いたミュージカル・ロマンチック・コメディ。

文字通り、歌あり恋あり笑いありのアメリカ映画らしい見どころ聴きどころ満載の楽しい作品だった。

モンローはグラマラスボディ
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プリティ・リーグ(1992年製作の映画)

4.5

第二次世界大戦中に実在した全米女子プロ野球リーグの選手たちを描いた野球ドラマであり人間ドラマ。そして、反戦映画でもある。

【ロックフォード・ピーチーズの主なメンバー】
ドティ(捕手)ジーナ・デイヴィ
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綴方教室(1938年製作の映画)

3.9

バラック小屋で家族と暮らす小学生の正子(高峰秀子)にまつわる悲喜交々の物語。

小学生高学年の時クラス全員で作文を書かされた。良作には先生が教室で読み上げてくれたのはうれしかった。ある時、白紙で提出す
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

4.0

魔法の国オズに迷い込んだ少女の冒険をミュージカル仕立てで描いたファンタジー映画。

今まで鑑賞する機会がなかったけれどもようやく。
単純明快なストーリーと登場人物の性格がはっきりと描かれている。コンピ
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ザ・シャウト/さまよえる幻響(1978年製作の映画)

4.1

超自然的な能力を持つ男に人生を狂わせていく夫婦の運命を描いたサスペンスタッチのスリラー映画。

冒頭から病院の壁には普通では考えられない赤色の太いラインが印象的に映し出される。最後の場面で再びそれが映
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