こういった作品を観るのは初めてなので、独特さと衝撃が大きかった。評価なんて必要ないような気もする。
効果音のみで、時々子ども達の声や歌声があった。夫婦の声も、限られたシーンでしか聞けない。あくまでセリフはどこにも無い。
さざ波の音、舟を漕いだ時の水の音、場面ごとに流れる本作の音楽。
静かに時間が過ぎていく。
自給自足の生活で、小さな島のてっぺんに小さな家があり、何をするにもまず降りて水を汲まなければ生活が出来ず、学校までは母が舟を漕いで送る。
淡々と流れていく生活の描写は、現代に生まれた自分には想像し難い環境だった。
朝は子どもを含めそれぞれの役割に忙しく、食事も淡々と済ませる。
夜には食事の描写、それぞれがドラム缶のお風呂に入る描写も、1日の終わりの安堵感が伝わってくるような笑顔もあり微笑ましい。その他はネタバレになるので割愛...!
〜〜〜〜以下余談〜〜〜〜
先日観た「ソフィー・マルソーの愛人」で、ソフィーさんが映画館で本作を鑑賞しているシーンが流れた。
もう、そのインパクトと言ったらなかった。
「耕して天に至る
乾いた土
限られた土地 」
映し出されるこの文字とあの音楽のインパクトが強く、フランスの方が観ているだもの日本人として観るべきなんじゃ...と思わず息を呑むほど。笑
そもそも、その作品の中でソフィーさんが観ていたのは本作と異国のゲイ映画。フランスの上映作品が独特なのか、ソフィーさんの通う映画館が特殊なのか...どうでもいい所が気になってしまった(^_^;)
とにかく、そのおフランス映画は失礼ながら微妙ではあったけど、本作との巡り合わせに大きく貢献してくれたのでした。