CS番組ザ・シネマ
町山智浩のVIDEO SHOP UFOで鑑賞
アポロ11号の月面着陸の1年前に公開された作品という事にまず驚く。
米ソ宇宙開発競争が加熱している中、こんなシニカルな作品を撮ってしまうのだからロバート・アルトマンという監督は凄い。
月に向かう宇宙船の描き方も面白い。船内の様子と船の窓から見える月だけで宇宙空間を描く方法はデミアン・チャゼルの「ファーストマン」に受け継がれている。
町山さんの解説ではこの作品があまりにも体制批判だったため、ワーナーはアルトマンを製作途中でクビにし、ラストも撮り直されたショットが使われたとのこと。
本来のラストは、主人公は月に送られたシェルターを発見する事ができず死んでしまうというストーリーだったらしい。
この話を聞くとアルトマンが描いたラストの方が強烈にインパクトに残るのは間違いなかったと思う。惜しい。
