ある場所や、ふと感じるあの時の匂い、風の心地よさ、、
その時折感じる懐かしい気持ちは誰にでもあることだろう。
主人公27歳OLもそのひとり。
山形にある親戚の家に手伝いに来たとき
あの頃の小学校5年生の私も連れてきた。
回想シーンで思い出が鮮明に蘇るなか、
このいま現実!ではないため
どこか色が飛んでいるのと、
当時ワクワクやドキドキの気持ちが
そのまま実態となって表現されているのがこの作品の素晴らしいところだなと思った
→初恋相手に「好きなものが一緒」だった時、、
その浮かれた気分を、
歩いていると同時に空をかけていく主人公の姿。
→やりたかった「演技」への道をお父さんに反対されてしょげている時、、
当時流行った「ひょっこりひょうたん島」を口ずさみながら自分を鼓舞し、お母さんの後をついていく姿。
このような表現法は「アニメーション」だからできるものであり、アニメの素晴らしさを十分に引き出したこの作品の凄みであるなと思った。
そして、、
最後のシーン。
過去の自分に励まされながら、、
あの時の自分はいないが
確かに存在していた
今の私はあの時の私が歩いて行った先のモノ
「泣くのは嫌だ笑っちゃおう、進め〜」