A8

レイジング・ブルのA8のレビュー・感想・評価

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
3.5
レイジングブルでの演技は、ロバートデニーロ史上最高とも言われているらしい。
確かに。
ボクサー時代の絞られた身体と顔つき
一方、引退後の荒んだ食生活により酷い中年太り
この格差を実際の身体で表現できているとは恐ろしい、、

彼の体格差が分かりやすく指標となっている

彼のボクシング時代の栄光と引退後の破滅、そんな男の命がこの映画には宿されていた。

全編モノクロで描かれたこの映画は、
栄光から破滅へと進んでいく主人公を繊細に映し出していた。視覚的にもどこかリアルに感じ、この世界感に入り込んでいく助けになっているようだった。


彼はボクシングにストイックだった。
だが、まっすぐ進むには特に難しい時代だったのかもしれない。
対外的なもつれがいつの間にか大きくなっていく。猜疑心に嫉妬、、自分の心にも侵食していく。
そうして彼の日常が破綻していくのは一瞬だった。
彼の苦しみのすべてはわからないけど、でもすこしはわかる気がする。
心を強く持つ。
結局人間ここが大切なのかもしれない。
A8

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