このレビューはネタバレを含みます
大好きなノーラン作品に加え、ヒュージャックマン、クリスチャンベイル、スカーレットヨハンソンという鬼豪華キャストに釣られて視聴。
確かにラストシーンには度肝抜かれて魅入ったし、確認、展開、偉業、この3つの要素自体が本作の思想も貫いているのは理解できる。
テーマも非常に興味をそそるし内容も面白い作品だとは思うが、傑作かと言われるとそこまでハマらなかった。
理由を考えると本作の主人公であるマジシャン2人の幼稚な復讐劇が大きな一因になったように思う。
エスカレートの果てに狂気を据えるのは物語の構想的にも分かりやすかったけど、起こりとなる序盤の展開は、大袈裟に言えば小学生同士のやり返し合い。その過程にフラストレーションを感じ上手く没入しきれなかった。
あとマジック主体の作風なのに、中盤以降化学が物語の中核を牛耳ってしまったのはノイズに感じた。
後に続く展開にも感情が揺さぶられるシーンは少なく、淡々と観て終わるかと思いきやラストでおもくそひっくり返された。
色んな意味で評価が難しい作品だった。