「喝采か、死か。」
因縁の関係にある二人のマジシャンが瞬間移動マジックに挑む。ラストに二人のマジックの種明かしがあるが、まさかこんな誰でも考えつくような種だったとは!
しかし、これはノーラン映画。その見せ方はカッコいい。この種を普通に見せられてたら、おそらく私も怒っただろう。「そりゃ、反則だよ」って。
ただ、本作では、冒頭から伏線をはり、二人のプライドと憎悪をベースに物語を展開させ、ボーデンの絞首刑とともに一気にネタバラシという、ラストの有無を言わさぬ爽快感。
種がどうとか、そんなのはどうでも良くなる。
大量に捨てられた同じ形の帽子。
人生をマジックにかけた中国人。
ボーデンの微妙な夫婦関係。
オリヴィアを怒らせたボーデンの台詞。
プレステージ(出現)というタイトルすら、あの娘にとっては伏線か。
アンジャーの瞬間移動マジックを100回するとすれば、そこには100個の○○が、、?
考えただけでも背筋凍る。
公開:2006年(米)
監督:クリストファー・ノーラン(『テネット』『インセプション』)
出演:ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベイル、スカーレット・ヨハンソン、マイケル・ケイン