マグルの血

幸せのちからのマグルの血のレビュー・感想・評価

幸せのちから(2006年製作の映画)
3.8
どん底まで落ちた男が息子と幸せを掴むため証券会社のインターンを死にもの狂いで奮闘する話。

実話に基づいた物語。クリス·ガードナーの予備知識は一切ございません。邦題で遠ざけて作品の一つ。絶対感動できるんだろうなとわかってはいましたが。

かなり過酷な内容。駐禁の罰金も払えず家まで失った氏は、ワンチャン期待してインターンに真摯に取り組む。5歳の息子のために必死になる姿に胸打たれること必至です。
本編はホントに最後の最後までしんどくて、物語のカタルシスはインターンを卒業し雇用として迎え入れられたところになります。ウィル・スミスの高い演技力に脱帽。悲壮、絶望の秘められた眼差し。希望を捨てないで息子と過ごす日々が美しく描かれていました。

格差社会も題材の一部と思われます。
優しさとは受ける人にとっては都合のいいもので、実際は大なり小なり何かが犠牲になってると思います。どこかで何か、あるいは誰かがバランスをとっている。
シンプルな内容ですが色々考えさせられる余地はあったかと。ヒューマンドラマ作品はある種の自己啓発になるから好き。

なるほど、仕事頑張ろうって思える作品です。
単純なサクセスストーリーと捉えるにはなかなかことがうまく進まない感じがもどかしくて好感触。サクサクいっちゃうとちょっと萎えますよね。

事実は小説より奇なりとはよく言ったもんですね。共通項は概ね人柄と運でしょうか。受けやすいのはなんとなく説得力があるから?
なんにせよ、スルーできないワードだなと常々思う今日この頃です。

2024年 2本目
マグルの血

マグルの血