マグルの血

マスカレード・ナイトのマグルの血のレビュー・感想・評価

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)
3.5
またホテルで潜入捜査する話。

前作から引き続き、舞台はホテルコルテシア東京。刑事新田さん始め刑事の皆様が事件解決のためにホテルマンとして潜入し、物語が進みます。

キャラクターのデフォルメや、作品自体がもつコンセプトやテーマが前作よりもハッキリしている印象。よくいえばキャッチーですが、その分あざとさのようなものが垣間見得る演出と感じてしまい、大味なエンタメが苦手な人はアウトかと思います。

サスペンス、ミステリーとしてのワクワク感は健在。さすが東野圭吾原作といったところ。エンタメ×ミステリーの掛け算と、人間関係の作り込みの安定感がすごい。謎解きとヒューマンドラマをハイブリッドに楽しめる作品はなかなか稀少なのでは?

警察は「人を疑う」、ホテルマンは「人を信じる」、相反する心情·ポリシーを掲げた2大組織の対立構造。なるほどな。そういうテーマの持っていき方は確かに興味深い。関心します。

ここらへんがしっかりフォーカス、くっきりハイビジョンなので、これが苦手な人も多いだろうなと。料理で言うところのハンバーグとか、カレーなんですよね。
豪華なキャストや、大味のエンターテイメントを楽しむ作品だと思うのでごちゃごちゃ言うのは野暮ではありますが、あまり感想が思い付かないあたりなんとなくお察しといったところです。前作よりつまらないってことはないけど、面白いってほどでもないかな。

さんまさんのアップは笑いました。前作どこで出てるのかわかりにくかったからって、あんなにわかりやすくしなくても。

あと、キムタクをキムタクっぽくする演出あんまり好きじゃない。冒頭のダンスとか、原作にもある設定なのかもしれないけど、なんかしっくりこなかったです。もっと泥臭さやワイルドな魅力を観たかったな。

2024年 36本目
マグルの血

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