けーな

日蔭のふたりのけーなのレビュー・感想・評価

日蔭のふたり(1996年製作の映画)
3.3
19世紀のイギリス文学を代表するトーマス・ハーディが執筆した「日陰者ジュード」“Jude the Obscure “が原作。映画の原題は、「Jude」。

映画の話と少し逸れるけれども、英国俳優ジュード・ロウの、ジュードという名前は、ジュードの母親が、この小説から取ってつけたのだそうだ。母親が、同時に、ビートルズの「ヘイ・ジュード」も好きだったということもあるらしいが。ジュード・ロウは、18歳になった時に、この小説を読み、「気が滅入るね」と一言、呟いたのだそう。

以上のようなわけで、ジュード・ロウのファンの私は、この映画を観なきゃとずっと思っていて、ようやく観れた。
(注)この映画に、ジュード・ロウは、出てきません。

気が滅入るような話なんだという情報だけで、見始めたところ、明るい話ではないけれども、想像していたほど気が滅入るわけじゃないなと、途中までは、思っていた。しかし、終盤の展開が、非常にショッキングだった。後味悪いというか、衝撃的というか、かなり強烈だった。そのシーンの前に、嫌な予感がしたのだけれど、まさか、あそこまでの展開になるとは。あのシーンが、頭についてしまって、トラウマになりそう。

今作の内容については、原作が、文学作品なので、学者の先生達が、色々な解釈をしている。宗教観や時代背景もあるし、奥深くて、理解するのは、なかなか難しい。

それにしても、ケイト・ウィンスレットが、このような作品に出ていたとは、今まで全然知らなかった。名女優だなと改めて思った。

出産シーンの映し方が、けっこう衝撃的だった。

この話の中に出てくるクライストミンスターは、オックスフォードをモデルにしているらしい。ジュードの故郷メアリーグリーンは、ウェセックスにある架空の村とのこと。
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