majizi

残菊物語のmajiziのレビュー・感想・評価

残菊物語(1939年製作の映画)
4.5
明治初期を舞台にした身分差のある男女の悲恋。

長回しのシーンが多用され役者のアップはほぼ無く、陰影の濃い画面が続きます。

歌舞伎の表舞台や楽屋の様子、家屋や汽車の空間の切り取り方などが素晴らしく、ラストの対照的な男女のクロスショットまで完璧でした。

録音環境が良くないためか、所々役者の声が聞き辛いのですが、お徳(森赫子)の美しい話し方とよく通る声が作品に艶と彩りを与えていたと思います。

ベタな物語なのに、最後は何だかんだで泣いてしまいました。
majizi

majizi