ウシュアイア

Beautiful Islands ビューティフル アイランズのウシュアイアのレビュー・感想・評価

4.0
<ドキュメンタリー映画特集⑤>
2010年08月1日鑑賞@恵比寿ガーデンシネマ

気候変動のあおりが直撃しているツバル,ベネツィア,シシマレフ(アラスカ)の壊れゆく自然の美しさと人々の生活を追いかけたドキュメンタリー。

地球温暖化に限らず,ドキュメンタリー映画というと、どうしても1つの地域や人物・事柄を追いかけがちで1時間もすると飽きてきてしまうものだが、この作品は気象変動という1つのテーマをのもと南太平洋の島国、イタリアの古都、豊かな動物資源に恵まれたアラスカの島、一見何の共通性もない全く異なる3つの地域を取り上げており、ドキュメンタリーといえども退屈せずに観ることができる。

ツバル、ベネツィア、シシマレフの魅力が存分に描かれており、自然・歴史が作り上げた美しい景観のかけがいなさを強く感じさせられる。そして、インタビューと人々生活を映し出した映像だけで十分様子が分かり、
また音楽はなくとも波や風の音、教会の鐘の音、ツバルの祭事の民族音楽やベネツィアのゴンドラ乗りの舟歌が十分にBGMの役割を果たしている。

これぞ素材の美しさを活かした究極のドキュメンタリーといえる。
ウシュアイア

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