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市民ケーンのTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

市民ケーン(1941年製作の映画)
3.7
https://youtu.be/BQeCgUiBKus
https://youtu.be/J6lmwG4cdnQ
町山さん解説見て鑑賞。
映画撮影の技術を変えたところもそうだし、メディア王にあからさまに喧嘩を売る内容っていうのも凄い。

1941年の映画なので技術に関しては陳腐化も仕方なしと思って観たけど、クロニクル紙の記者たちをまとめて引き抜くくだりの写真→映像の繋ぎとか今見てもかっこよくて好きだった。

作中でその意味を追い続けた"rosebud"は結局何なのか分からずじまい。町山さん解説の中ではフランスの「薔薇物語」で与えられる教訓「バラは手にすると散ってしまう、追いかけて手が届かないところにロマンも悲しみもある」に通ずる、ケーンはバラを手にして散らしてしまった、とのこと。
これ、最近何かで聞いたなと思ったけど、バチェロレッテ杉ちゃんの「愛は花びら」だ…笑
ケーンの場合は富や名声を手に入れていくに従って愛や友情、元々持っていた幸せを失ってしまう様子が描かれる。度々出てくるスノードームはケーンの幼少期を描いた雪の日のシーンとリンクしていて、両親に愛されていた頃の幸せの象徴だったのかなと思った。