『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』公開記念オールナイトにて鑑賞。
僕が若手監督の中で最もリスペクトしている内藤瑛亮の映画美学校時代の作品にして、学生残酷映画祭初代グランプリ作。
ある中学生が、恋心を寄せる同級生のブルマをオカズに教室でオ○ニーしているところを、その女性に目撃されてしまい、クラスの女子たちに笑い者にされ、傷心の余り学校の屋上から飛び降り自殺する。彼のの怨念は殺人鬼「牛乳王子」となって蘇り女の子たちに復讐する。
いや~面白かった。15分の短編とは思えないくらい圧倒的な作品。今回のオールナイト最大の収穫と言っても過言ではない。
中学生というより小学生の体育の恰好をした男が、女生徒たちを刺しまくり、飛び蹴りし、牛乳を口に含んでは吹きかけまくる。そういったアクション描写のカタルシスの半端なさたるや。過激度で言えば『先生を流産させる会』以上。
スプラッターかと思うと、急にミュージカルになったり何でもあり。塚本晋也をはじめとする、80年代~90年代初頭のインディーズ映画にあった荒々しさや破壊力があった。やっぱ、自主映画は自由で楽しいなぁ(岩井俊二被れなクソつまんない自主映画もいっぱいあるけど)。
また、“青春に対する圧倒的な不信感”というテーマや、SEの使い方などその後の内藤作品でも見られる作家性の片鱗を見ることができた。