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エレファント・マンのxoのレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
3.3
個人的にはリンチらしさがもっと欲しかったかな。生殖器は正常、ってセリフがあったからそこが活きてくるのかと思っちゃった。。

「感動の名作」みたいな触れ込みにはかなり違和感がある。
劇中の「最も惨めな人を〜」って紹介にしろ、全体的に、可哀想だからいたわってあげようってなノリ。上から目線だし、結局のところ、聖人扱いするんじゃなく、等しく同じ人間だっていう前提に立てないと根本的に変わらない。

しかしながら、この当時よりは確実に、内面的にも外形的にもいろんな人がいることが可視化されるようになっていることを考えると、インターネットも悪くないなと思う。
見た目が違う人とも等しく接するためには、まず存在を知った上で考える機会というものが用意されていないといけない。性的少数者はスポットライトが当たることが多いけど、小人症、奇形、障害者といった人たちのことも学校教育で積極的に紹介することが必要なんじゃないかな。

それと、人間は奇異なものを見たいという欲望があることを否定しちゃいけないとも思う。小人症の人の生体とか暮らしぶりとか気になるしね。
この作品自体、エレファントマンがベールを脱ぐまでは「どんなだろう…」って興味津々にさせられてしまうんだから。。

婦長の"Done"が格好良かった。
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