Tully

バンク・ジョブのTullyのネタバレレビュー・内容・結末

バンク・ジョブ(2008年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

前半は普通の銀行強盗を企てて実行したという内容でした。主人公は強盗を提案してきた女の怪しい行動から何かあると薄々気付いていたようでした。また、観ている側も政府関係者の動きや悪人たちの行動からすぐに普通の銀行強盗ではないと分かるようになっていました。個人的には前半は疑惑も持つくらいの露出で、後半になって一気に真相が明かされるという構成の方が驚きもあって楽しめた気がします。主人公が見ていた程度の情報量がちょうど良かったと思います。ただ有名な事件のため、特に本国イギリスでは隠す意味がなかったのかもしれません。そのため私の意見は事件を知らなかった人には賛同してもらえるかもしれません。どこまでが真実でどこからが脚色されていたのかを知りたくなる内容でした。無線の落下やラストの集合シーンは運が良すぎます。特に後者の巧みな戦術は小悪党に思いつくのかなと感じました。そこがノンフィクションであれば、追い詰められた状況下ですごい力を発揮したのかもしれません。強盗団や警察官、政府関係者、悪人など登場人物が多いため、人物をしっかりと把握しておく必要があります。名前を言われてどのような人か分かるくらいになっていれば、より楽しめるはずです。実際に私の場合も1回目より2回目の方が人物を認識できていたので、視野が広がって楽しむことができました。権力者を懲らしめるという理念を持って行動したのではなく、成り行きでそうなってしまったところが面白さを増しています。政府や権力者、悪人たちが躍起になっている様子は滑稽でした。
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