逃げるし恥だし役立たず

オーシャンズ12の逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

オーシャンズ12(2004年製作の映画)
3.0
カメラワークやカット割などの映像、テロップの出し方や音楽の使い方は流石であるが、終始に渡り嫌味な内輪ネタと意味不明な会話ばかりで、意味のない行動と無駄の多い人物配置でストーリーをコントロール出来ておらず、あれこれ詰込み過ぎて収拾がつかなくなり破綻しきってグダグダ、肝心の宝石強奪競争のオチは整合性が取れておらず無茶苦茶を通り越して力技で無理矢理にカタチにした印象の作品。
でも其れが全然気にならない程に、華やかなスタアの皆さんが楽しそうな表情で揃いも揃ってしょーもないコントを繰り広げるという無駄に豪奢で緩いノリが気持ち良い。テス(ジュリア・ロバーツ)がジュリア・ロバーツを演じたりブルース・ウィリスを無駄に出演させたりは堂に入っている。ストレスなく見ることが出来て見終わると何も残らないという或る意味では理想的な娯楽作品なのかもしれない。
せめてナイトフォックス(ヴァンサン・カッセル)をライバルに設定したんだから真っ向勝負して欲しかったのだが…