竜平

オーシャンズ12の竜平のレビュー・感想・評価

オーシャンズ12(2004年製作の映画)
4.3
『オーシャンズ11』の続編。カジノ強盗から数年後、散り散りになって暮らすオーシャンたちの前に現れる厄介すぎる来客、そして挑むことになる新たな強盗案件。豪華キャストで贈るクライムコメディ。

前作からの流れでオーシャンたちに降りかかる災難、そこにクセ強めの謎の大泥棒「ナイト・フォックス」、超やり手の女性捜査官なども絡んでくるというストーリー。新しい登場人物とそれぞれの思惑も重なって、非常にわかりやすかった前作と比べると今作は遥かに複雑。時間に場所に、シーンは行ったり来たりするし展開もとにかく速いもんで頭がこんがらがること請け合い。恐らく一回見ただけでは理解しきれないんだけど、今作にあるのは複雑であるが故のおもしろさ、前作よりも際立つスタイリッシュさ、そして何度も見れて尚且つ見る度に発見がある、という展開の妙。個人的にはこれらをめちゃくちゃ推してたりして。細かい伏線もじつは多くて見応えバツグン。

前作で完璧なまでの仕事ぶりを見せたオーシャンたちが一転、今作では怒涛の危機、また危機。というか、わりとズタボロ。カジノ強盗のためだけに集められた11人ということもあって、今回は影の薄い人物が3人ほど、ってのも笑いどころ。続編としての変化球具合ね、絶妙だなと。今作ではジョージ・クルーニー扮する「オーシャン」よりもブラピ扮する「ラスティ」にスポットが当てられている印象で、ここにあるエピソードというのもいいスパイスになってたりして。で、問題山積みでも最後には必ずどうにかしちゃう、なんとも力技だけどいい意味で安心して見れるのもこのシリーズの魅力。個人的にはヴァンサン・カッセル扮するナイト・フォックスのとある潜入シーン、これが大のお気に入り。キャサリン・ゼタ・ジョーンズのやり手感も素敵。あとはあの人のカメオ出演、あの人の本人役など、遊び心も盛り沢山、とまぁあとは見てのお楽しみってことで。
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