文化交流のためにはるばるエジプトから招かれたのに、手違いで全然違う街に来てしまった警察音楽隊。街の食堂の女主人や常連さんに助けられた一晩を淡々と静かに描いた作品。
警察音楽隊のメンバーと地元の人々が、最初はぎこちなくも、拙い英語や音楽でちょっとずつ交流を深めていく様子にじんときてしまった。
登場人物それぞれが抱えている難しい問題、もちろんすべてが解決したわけではないけど、人に話したことで心が軽くなったり、新しい一歩を踏み出せたり、完成に向けてのヒントを得たり…"人との関わり"の醍醐味はこういうところにもあるなとハッとさせられた。
台風の日に見るにはちょうどいい、しっとりとした素敵な作品だった。