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セリーヌとジュリーは舟でゆくのどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます


 セリーヌとジュリーの小冒険



 2010年3月21日 7時37分レビュー

 

1974年、脚本(他四名)監督ジャックリヴェット。

ヌーヴェルヴァーグ一派、長編第四作め。

前作「アウトワン」はテレビ用12時間、短縮公開4時間という大作。

一回見たら忘れられない心地とテンションの三時間弱でした。

赤毛で元気な図書館員、ドミニクラブリエ。

ある日差し暖かな公園。

ベンチに座り「マジック」という本を読む。

そこへ何やらショールを巻き巻きしたスラッとした女性が歩いてくる。

踊り子のジュリエットベルトだ。

彼女が何やらポロリと身に着けた物が落ちる。

それを拾うドミニク。

知らん顔で行くジュリエット。

はじまりはこんな形。

二人はいつの間にか仲良くなり、とある「秘密」を共有しあうようになる。さて結末は?

脚本にドミニクラ、ジュリエットも参加。ナチュラルな演技。

二人が素で演じているようだ。

このアドリブと長い演出空間がリヴェットの意図なんであろう。

ガハハウハハと楽しそう。

冒頭のチェイスにサイレント愛を感じた。自分は若干後半の世界に入るまで苦労しました。
 
ラストの素晴らしい「既視感」のような心象風景が実に良かった。

ゴダールの「中国女」にも出演していたジュリエットベルトの百面相のような可愛い笑顔と長身が良かった。

セリーヌとジュリーが魅せる小冒険。



ヌーヴェルヴァーグファン必見。
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